インターネットのメリットとデメリットをしっかりと理解した上で、子どもたちにネットリテラシーや情報モラルを教育されている学校がありました。その品川女子学院校長である漆 紫穂子さんのインタビュー記事に大変共感しましたので、紹介します。
●子どもとインターネット-安全なインターネット利用のために-私たちが取り組んでいくべき課題-Yahoo! JAPANサステナビリティレポート2009
--------------以下引用-----------------------
教育現場で見ていると、中学生ぐらいまでは、まだ現実とバーチャルの区別がつきにくいようです。私は国語を教えていたのですが、「これは比喩なんだ」というのがいまひとつ理解できない。
(中略)
たくさんの情報のなかで「これはウソだろう」という情報の取捨選択ができない。特に映像情報というのは、子どもに自分の目で見た事実のような錯覚を与えやすい。情報収集はできるけれど、判断能力は十分でない。それでもどんどん子どもに情報が入ってくるということも、大人はよく知っておくべきだと思います。
(中略)
本校では、中1のときに自分で映像や紙の情報媒体をつくって、そこに情報操作を加えたりする体験をさせます。そういう体験を通じて、情報はこうやって「つくられて」いくものなんだ、ということを理解するんですね。以前、御社に協力していただいた「仮のフィッシングサイトに実際に引っかかってみる」という実験も効果的でした。たとえバーチャルでも、体験してみるということが大事です。
そして、ネット以前に、顔を合わせたコミュニケーションが重要です。
(中略)
インターネットは便利な世界で、いろいろなビジネスチャンスにもつながっている。一方で危険なこともたくさんある。私たちはネットのない社会には戻れず、今の子どもたちはネット社会が発展途上の状況を生きていかなければならない。私たちとしては、子どもたちがそのなかで賢く生きられるようにしてあげたい。
--------------引用ここまで-----------------------
この中学校が、ヤフーととコラボレーションした実際の授業の様子が記事になっていました。
●ヤフー:中学3年生がネットビジネス体験 ヤフオクの特集を制作-毎日.jp
これは非常に勉強になる授業ですね。商売の仕組みが理解できます。何より、自分たちの企画が世間に公開され、その反応を見ることができるというのは、何よりも喜びにつながるはずです。こういう実践的な授業を通じて、ネットがビジネスに与えるインパクトを肌で実感して欲しいと思います。
また、アメリカでは州政府が積極的に、生徒たちがデジタル機器の活用をサポートしているケースもあります。
●米メーン州、「MacBook」を活用した新教育プログラムを発表-CNET Japan
--------------以下引用-----------------------
Gendron氏は「州内で実施されてきた『Maine Learning Technology Initiative』を通じて、中学生たちが、学習意欲を増したり、成績を上げたりするなど、一定の成果が報告されるようになっており、州内の高校においてもこの同じ機会を提供していきたいと考えている。これは単にテクノロジの問題ではなく、教育をサポートするためにいかにしてテクノロジを活用するかが試されている」との声明を発表した。
--------------引用ここまで-----------------------
ここで述べられている「一定の成果」については、下記の記事が参考になります。(少し古い記事ですが)
●公立中学校の生徒と教師全員に『iBook』を支給する計画、順調(上)-WIRED VISION
●公立中学校の生徒と教師全員に『iBook』を支給する計画、順調(下)-WIRED VISION
これら、国内外には、子どもたちの将来を見据えた教育に取り組み、成果を挙げている事例があります。
先日可決された石川県の携帯電話の所持禁止に関する条例など、危険だから禁止というのではなく、こういう成功事例から、学んだ上で、教育ビジョンを掲げてもらいたいものです。
関連記事





コメントする